ご遺体搬送で大変な事の一つが、病院や施設でベッドからストレッチャーにお体を移動する移乗動作。
看護師さんが数人お手伝いしてくれる時は、いとも簡単に移動ができますが、
病室でストレッチャーと一人取り残されてしまった時は大変!
自重で沈んでいるベッドから、亡くなった方のお体を丁寧にストレッチャーに移していくのは、腰や腕にかなりの負担があります。
そんな時に使って頂きたいのが「トランスファーボード」。
一見、ただのプラスチックの板ですが、これさえあれば、どんな重たいお体でも持ち上げることがないので、簡単にストレッチャーにお体を移動させることができる代物です。
そして、一度使ったら手放せなくなるなんてお声も。。。
今回は、そんな便利な「トランスファーボード」の使い方をご紹介し、搬送業務に携わる葬儀事業者さんの負担の軽減に役に立つ情報をお届け致します。
トランスファーボードとは
トランスファーボードとは、ベッドからストレッチャーなどへお体を移乗を補助する商品です。
スライディングボード、移乗ボードなどとも言われ、主に福祉用品として病院や施設での用途で利用されることが多いです。
寝ているお体の下に引き、ベッドとストレッチャーの橋渡しとなり、滑らせる動作でストレッチャーへの移動が可能になります。
ベッドからの移乗の補助ツール
トランスファーボードを搬送の際に常備していれば、一人でもストレッチャーへの移乗ができます。
まずは、トランスファーボードの実物の紹介です。
トランスファーボードは「長方形の薄いプラスチックの板」です。
絶妙な薄さで、約3mmの厚さ。
張りはあるけどしなやかに曲がり、弾力があるのでお体とベッドとの間に挟み込みやすい素材を使っています。
表面は細かな凹凸の型押しが施され、接触面を減らし摩擦を減らす効果がります。
よって、衣服やシーツは表面を滑りやすく、重たいおしりや肩周りもスライドしやすいのが特徴です。
裏面は加工なしのツルツルで、表面に比べて滑りにくくなっています。
軽量な素材を使っているので、軽くて薄いので寝台車やストレッチャーの隙間に常備できます。
トランスファーボードは、「ベッド~ストレッチャーへの移乗」に最適な設計がされています。
用途や使いやすさに合わせて、ボードの長さの種類がありますので、好みのサイズを選んでください。
夜間搬送の味方
夜間の搬送は、ワンオペという業者さんもいらっしゃるいます。
その時、困るのかストレッチャーへの移し替えやストレッチャーから安置場所への移し替えです。
ストレッチャーなどへの移乗動作は、通常は2人で行うのものです。
それは、一旦「持ち上げる」という動作があるからです。
軽い女性なら一人でお姫様抱っこでも対応できますが、
60kg以上の方だとそうも行きません。
そこで、滑らせて移乗させられる「トランスファーボード」1枚あれば、持ち上げる動作が必要ないので、ワンオペの夜間搬送でもほとんどの対応できてしまうことが多くなります。
夜間はお手伝いしてくださる看護師さんが一人しかいなくても、
比較的重たい方の移乗もトランスファーボードで滑らせて橋渡しすれば、ストレッチャーに移乗できます。
トランスファーボードの使用場面
トランスファーボードを使う場面ってどんなときか
- 病院や施設でのベッドからの移乗
- 安置室のベッドや台(棺台)への移乗
- ご遺体安置冷蔵庫のトレイなどへの移乗
使用する時は、平行に移乗が基本です。
ストレッチャーやベッド、棺台の高さが調整できる必要があります。
移動先が少し低いと勢いで滑り落ちる危険がありますので、気をつけて使用してください。
トランスファーボードの使い方
トランスファーボードの使い方を解説します。
主な使い方は、下記の2通りです。
1、橋渡しとして利用
- ベッドと平行にストレッチャーを設置し、ブレーキを掛ける
- ストレッチャーの高さをベッドと合わせる。ベッドより少し低くてもOK
- トランスファーボードをお体の下に挟み込み、滑らせながらベッド上のストレッチャー側に寄せる
- ベッドとストレッチャーとの間にトランスファーボードを設置。その時お体の下にボートが少し挟まっているといい
- ストレッチャー側からお体を引き寄せて、トランスファーボード上を滑らせてストレッチャーに移動させる
- 移乗後は、トランスファーボードを立てるように抜く
2、ボードごとスライド
- ベッドと平行にストレッチャーを設置し、ブレーキを掛ける
- ストレッチャーの高さをベッドと合わせる。ベッドより少し低くてもOK
- トランスファーボードをお体の下に完全に挟み込み、滑らせながらベッド上のストレッチャー側に寄せる
- トランスファーボードごとお体を滑らせて、ストレッチャーに乗せる。
- 移乗後は、トランスファーボードを立てるように抜く
言葉だけの説明では分かりづらいと思います。
参考のYoutubeの動画がありますので、ぜひご覧ください。
搬送におすすめのトランスファーボード
ここでは、AUDEN JAPANの3種類のトランスファーボードをご紹介します。
用途や運用に合わせて3種類の3サイズ展開となっております。
1. トランスファーボード L
トランスファーボードLはお体全体の長さに対応した最長のトランスファーボードです。
全長183cmと大体の方の頭から足先までカバーできるサイズとなっています。
重い頭の部分から足先までボードに乗るので、移乗が楽に行なえます。
デメリットしては、サイズが大きいので取り回しし辛いところです。
サイズ | 長さ : 183cm 幅 : 50.8cm 厚さ : 0.3cm |
価格 | ¥26,000(税込¥28,600) |
2. トランスファーボード コンパクト
トランスファーボード コンパクトは、持ち運び易さに特化したトランスファーボードです。
約90cmとサイズ感もよく収納や取り回しにも便利です。
短いと言えど、腰下(おしり)から肩のあたりまでカバーできるので、移乗には全く問題ありません。
一番オススメのサイズです!
サイズ | 長さ : 88.9cm 幅 :50.8cm 厚さ : 0.3cm 重さ : 1.1kg |
価格 | ¥22,000(税込¥24,200) |
3. トランスファーボード M
トランスファーボード Mはトランスファーボード コンパクトでは小さい、トランスファーボード Lでは大きすぎるとのお声をお客様から頂き、商品開発したトランスファーボードです。
腰下(おしり)から頭まで、または太ももから肩までカバーできる長さなので使い勝手がいいサイズとなっています。
サイズ | 長さ :120cm 幅 :50.8cm 厚さ : 0.3cm 重さ : 1.5kg |
価格 | ¥24,000(税込¥26,400) |
まとめ
今回はトランスファーボードについてご紹介いたしました
いずれにしても、「使ってみたら、手放せない」との感想を頂いてます。
使ってみないとわからないとは思いますが、是非一度お試しいただきたいと思います。
一見、単なる板ですが、使い慣れると搬送時の最大の負担が大幅に軽減すること間違えないです。
力任せに移乗しちゃえば大丈夫だよ!なんて話もありますが、
最近では、葬儀業界の現場担当に女性の進出も増えてきました。
また、担当者の高齢化が進んでいるとのお声も聞きます。
腰などへの負担やゲガの原因にもつながる搬送業務においては、今後、力や技術だけでに頼るわけにも行かないのかもしれません。
そんなときは、便利な道具の力を利用して、スムーズに、安全に業務を行っていただけたらと思います。
AUDEN JAPANでは、そんな葬儀業界に特化した便利な搬送備品を他にも取り扱っています。
便利な道具で負担を減らして、働き方改革、業務改善につなげてください。