2019年春に産声を上げたAudenJAPANですが、
お陰様で、ご利用者様の声を採り入れて
日々改善に取り組んでおります。
私たち自身、寝台搬送事業を営んでおりまして、
必要数の搬送機材を確保・維持していくことに
苦心して参りました。
そこで、
自社で必要な機材を調達する目的と、
半ば一社独占の状態であったこの市場に
新たな風を吹き込むという大義の為に、
5年程前より、アジア地区での製造
輸入・販売にチャレンジし始めました。
ところが、これがなかなか手ごわく、
設計・材質の両面で、海外企業に要望を通すのは
簡単なことではない。
ということを思い知らされます。
試行錯誤を繰り返したものの、
なかなか100点の出せる製品が仕上がって来ません。
そこで、私たちの強みのひとつである
レーシングマシンを製作するファクトリーでの
改良・修正により、出荷レベルの品質を
維持して参りました。
しかし、
競合に負けない、
むしろそれより優れた製品を作りたい、
という気持は年々高まります。
そんなときに、来日していた
英 Auden(オーデン)社のキース社長との出会いがありました。
弊社の製品を見た彼は、
すでに欧州地区でのトップシェアを獲得したという
自社の製品を、自信を持って勧めてきました。
イギリス紳士然とした誠実そうな人物でしたが、
何しろ地理的に遠いですし、
英国のストレッチャーギルドの親分なら、
たいそうな頑固者であろう、という
勝手なイメージもありましたので、
まずは一度モノを見せてもらわないと
話を進めることができない、
と一旦その場を収め、再会を約束しました。
まず驚いたのは、その後の対応の早さです。
そのまま忘れてしまう話かも
とも思いましたが、
すぐにメールのやり取りが始まり、
カタログが届き、
再度現物を送りつつ来日するキースの意欲に
こちらもやる気にさせられてしましました。
ただ、相手はイギリス人です。
なんとなく言っていることはわかるのだけど、
返答しようにも話せない。
一同そんな会話スキルの私たちだけでは
なんとも心許ない。
そこで、
弊社の搬送事業部や
遺体安置施設の運営に際して
指導をしてくださっている、
グリーフサポートの権威、橋爪謙一郎氏が
顧問兼通訳として立ち会ってくださることになり、
話は一気に加速します。
来日したキース社長と
(ほとんどは橋爪氏が)
熱い議論を交わし、
実機に触れてみると、
「正確で質実剛健」
という印象でした。
Audenならではの特別な機能についても、
「不安なく正確な操作性」
何より操作ミスが起こりにくい。
惚れてしまいました。
橋爪氏も太鼓判を押して下さり、
話し合いもトントンと進み、
アジア地区のマーケットを任されることになった次第です。
もちろん気に入ったからあとはお任せ、
ではありません。
当日その場で各所を計測し、
日本の寝台車の平均的な荷室高等に合わせて
ストレッチャーの最大高や、
折り畳み時の最低地上高、
その他数か所の仕様変更をオーダーしたところ、
頑固なイギリス職人が顔を覗かせるかと思えば、
意外なくらい快諾。
元来の機能として
ユーザーを選ばない使いやすさと
便利な機能が持ち味のAudenですが、
橋爪氏の監修により、
グリーフサポートの視点からも更に精度を高めた
ジャパンモデルの製作がスタートしました。
それから1年と少しが経ち、
すでに数十台のオーデン製品が日本に上陸を済ませましたが、
その後もご利用者の声に耳を傾けつつ
アジア人の体格や葬儀文化にフィットした
独自モデルを作り上げるべく
イギリスの工房にオーダーを伝え続け、
丹精込めてモデファイを重ねたのが
今回の2021アジアンモデルです。
自信を持ってお勧めします。
是非お役立てください。
AUDEN JAPAN
株式会社 吉澤企画
代表取締役 吉澤 隆